ファンの気持ち - ジンジャーの薫り・・・仏田舎手帖

ファンの気持ち

  • 2005.02.09
スターアカデミィという番組は今回で4年目。
歌手志望の若者たちがシャトーで共同生活をしながら集中特訓を受け、週に一度ステージに立つのと同時に視聴者の投票によって一人づつ去っていき、4ヵ月後、最後に残った者が賞金を得た上にアルバムを発売できるというもの。

初回のステージからすっかりグレゴリーのファンになってしまった私。

gregory.jpg


真摯でピュアで一途な眼差しは、直行のとなって私のハートに突き刺さりました。
で、同じ様に思ったフランス人は沢山いたようで、彼が最後に勝ち残ったときの支持率はなんと80パーセント。キューピットの矢は私だけのものではなかったようです(笑)。


さて、いとしのグレゴリーを夫に初めて見せたとき。
ブラウン管の向こうの顔を見るやいなや、まるで犯罪者を見るような目つきで私を見、へたへたと座り込んでしまいそうな脱力感で夫は言いました。
「キミ。。。少年じゃないか。。。まだ、思春期の少年だよ。。。」
「少年て、21歳よ、りっぱな青年よ?」
夫の意外なリアクションを律儀に訂正する私。
「いや、これは少年だよ。。。こんな若いの。。。」
「年齢の話じゃなく、彼はすばらしい魅力の持ち主なのよ!!」
「いや、これは少年だ。。。」
そんな、まるでこちらが未成年性犯罪者みたいな言い方しないでよ。
そのとき。閉口気味の私と、顔が歪む夫の間を、とりなした義母の対応は素早かった。
彼女の力の入った一声。

いいじゃないの、プラトニックなんだから!

…こちらの方が赤面してしまうようなフォロー、ありがとう、お義母さん・・・(汗)。でも説得力があるわ・・・。

(その後、義父にもいい顔をされなかった私ですが、お義母さんは「私はあなたを支えるわ!」と言って、雑誌で見つけてはグレゴリーの切抜きをせっせと私に渡してくれています。)

数日後、考えていた夫。
「やっぱり、キミは若い美男子が好きなんだね。」
やっぱり?!なんで、やっぱり?他に誰かいた?!
首をかしげながら、「やっぱりって、なによ、やっぱりって?」と聞くと
夫は言いました。
ボクだよ。ボクを好きになったのも、そういうわけだったんだよ、キミ。」
「ええええええっ、そうだったのぉおお??」(本人が聞いてどうする)
「そうだよ。若い美男子だったボクに惹かれたんだ。でも、もうボクじゃ若くないんだね。。。」

確かにあなたは私より年下だったけど・・・私より年上に見えたよ。
何だろう、この認識の差は


以来、「ブラウン管の向こうの人を好きになったのは生まれて初めて。一体何があるというのかしらぁっ。」と甘いため息を漏らす私に
「何もないと思うよ。君と彼の間には。」
と即座に水をかけてくる夫。
しかしグレゴリーの初めてのシングル発売予定日は、なんと私の誕生日だとわかった時には、さすがに認めざるを得なかったようです。
「やっぱり私たちの間には・・・」
「何かあるね。うん、何かある。」←あきらめムードの夫


後で知ったことですが、彼は嚢胞性線維症(のうほうせいせんいしょう/ mucoviscidose)という遺伝病を持っているということ。
フランスでは年間300人の子供がこの難病を持って生まれてくるそうです。多くは長くは生きられないのだそうですが、治療の進歩によって成人まで生きられるケースも増えてきたそうです。
彼のギリギリまで張りつめたようなひたむきさ、時折炸裂する秘めた闘志は、こんな背景に由来するのかもしれません。
グレゴリーを応援しながら、そう、応援するということは、自分が励まされることなんだ、と初めて知った気がします。
投票した80パーセントの多くのフランス人も同じ気持ちだったのでしょう。

卵から孵ったばかりのアーティスト、これからどんな風に成長してくれるのでしょう。
ショービジネスの世界に揉みくちゃにされず、身体を大切にして、素直に魅力を伸ばして行ってほしい、と母心(いや娘心?)に祈ってしまう私でありました。
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