所変われば - ジンジャーの薫り・・・仏田舎手帖

所変われば

  • 2015.11.26
暮らして一カ月半ほど経ったある日、ナナのホストマザーがナナに尋ねました。

「あなたのお母さんって、ひょっとして、毎日晩ご飯作ってるの?」

イエス、と答えたナナに

「毎日?」と繰り返し聞き

イエス、と繰り返すナナに念を押すように

「ほんとに毎日なの?時々じゃなくて?毎日毎日?」

イエス・・・というと

「えええええーーーーっ!!!私には出来ないっ!!」

と、おったまげられたそうです。 (こっちの方がおったまげてしまうんですけど


晩ご飯だけじゃなくて、お昼ご飯も家族のために作ってる、って言ってよっ!
と私がナナに言うと、
「すでに晩ご飯だけで想像を超えてる様子だったから、これ以上は言えなかった・・・



現地の〖青少年交換プログラム〗の団体から『ホストファミリーへのお願い』には
たとえ料理はしなくとも、留学生が食べられるものは常に冷蔵庫などに入れておくように
と書いてあるそうです。

そんなの、当たり前すぎて、フランスのルールにはわざわざ載ってません
ということは、そういうファミリーが多いということなのでしょうね。


今晩は晩ご飯を作るわよっ!だから、おやつは食べちゃダメよ!何も口にしちゃダメよ!
晩ご飯を作るからね~!」

と、夕飯を作るのが珍しいホストマザーは、作るときは家族に宣言して回るのだそうです。
その宣言された日、ちょうどスカイプをしていたときに夕飯に呼ばれたナナ、
私は「チャンスを逃すな、行っておいでー!」と即座にスカイプを打ち切ったのですが、


→ → →

10分後に娘は戻ってきました。


「?あれ?晩ご飯は食べられたの?」

「・・・ ホットドック1本だった。。。

期待させてくれるな、おっかさん、普通これって、晩ご飯を 『作る』 って言うか?!


でも、ホストマザーは職場でもお友達にも
「もー最近、すっごい料理してるの!」
と言いまくっているそうです。
ナナはそれを聞くたびに
エッ?????
と思うのだそうですが、
その言葉は、彼女のウソ偽りない感覚なんだろうと私は思います。

料理をしない人にとって、料理をする、って大変なことです。
毎日料理をしている人にとっても、料理をするって大変です。
作り続けることが大変です。
労力も要るし、献立を考えるのも頭が痛いし、料理を始める前に買い物もしなければならない。
体調が悪い時は、他のことは出来ても、キッチンに立つのは辛いときもあります。
私なんて、料理をするのが好きで仕方がないほどの料理好きではないので、しょっちゅう料理疲れをしています。
料理がなかったら、どんなにラクだろう、もっと他にいろんなことが出来る、とよく思います。
それでも毎日毎日家族がいる限り工夫をしながら料理を続けるのは、家族の健康と心の栄養のため。
これが与えられた場で私にできる、一番大切なこと、
私で役に立てること、
と思っているから。

あまりに疲れて、「ひょっとして、なにか大きな病気なんじゃないか・・・」と思ってしまうくらい体が重い日が続いても、
料理をしないで済む日が珍しくやって来ると、俄然羽が生えたように元気になって、自分で驚いてしまうことも(笑)。

だから、私にはこのホストマザーの気持ちもよくわかる。
あまり慣れないことをして無理をすると、料理疲れがたまってしまうので、気をつけて・・・とも思っています。


それにしても、ほとんど料理をしないけど、旦那さんは晩ご飯がなくても、ポテトチップス1袋でもホットドック1本でも、文句も言わず、たまに料理をすると「料理してくれてありがとう!!」と父子が声を揃えて感謝し、ラブラブな家族なのだそうです。
信じられないような、うらやましいような

「青少年交換プログラム」じゃなくて、「親交換プログラム」があったら、ママそこの家に行くー!
と私は思わずナナに言っていました。


つづく
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