金と愛のはざまで - ジンジャーの薫り・・・仏田舎手帖

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金と愛のはざまで

  • 2013.12.10
「ボクの友だちは金持ちで、庭にプールがあって招待してくれる・・・」「金持ちの友だちが高級レストランに連れて行ってご馳走してくれる・・・」「ボクの友だちはスッゲー金持ちで、高級ホテルの会員客だから特典があって・・・」「ボクの友だちはスッゲースッゲースッゲー金持ちで、バーに連れて行ってくれる・・」「友だちに金持ちがいるんだけど、そりゃもうほんとに金持ちで、ボクらの家族には米を安く売ってくれる・・・」

と、「お金持ちの友だち」が二言目には出てくるフィリップ
「スッゲー金持ち」と「スッゲースッゲー金持ち」と「スーーーーーーッッゲー金持ち」の違いはどこにあるのかわかりません。
その人たちがどんな性格なのか、どんな趣味なのかなどもサッパリわからないし、沢山いるのか、それとも1人だけなのを何回も登場させているのかもわかりませんし、追求しようとも思いませんが、とにかく「金持ち」という言葉は100万回ぐらい耳にしました。「リッチ」という言葉がここまで日常生活において愛用されているのを初めて経験しました。「リーーーッチ」と多少引き伸ばすようだったり、Rの巻き舌を強調したり、かなりの情感を込めて発音します。時には目をつぶって陶酔感さえ表現します。
そして、なぜその「金持ちの友だち」の話が突然出てくるのか、というと、それによって彼が受ける恩恵について長々と続いていくのです。話を聞いてまとめてみると、彼の友だちには「貧乏で盗みをしている」人と「金持ち」の2種類しかないように思われます。

こちらで大の仲良しになった留学生仲間のメキシコ君について、「彼のメキシコの実家はすっげーリッチなんだ。彼のホストファミリーもリッチなんだ。だって、彼の部屋はスカイプで見せてもらったけどすごく広いんだよ。ホストファミリーのおじいさんとおばあさんはポルシェに乗ってるんだ。だからすごーくリッチなんだ!」と、フィリップは大変鼻が高い。(うちの彼の部屋は狭く、車も中古車ということを暗に言っているのかもしれませんが。)

また自分も金持ちになるべく「将来、月に100万は稼ぎたい。」という大志を抱いています。そこに向かって努力するのなら大いに結構なのですが、
「みんなペコペコしてくれて、ただ書類にサインをしていればいいだけだから、ボクはボスになりたい。とっても気持ちがいいんだ、ボスって仕事は。」
と、とてもフィリップらしい明確なトップのイメージを描いているようです。誰だ、そのボスって?フィリピンのボスってみんなそうなのか?

そんな彼が、ある日悩みを打ち明けてくれました。フランスでぶつかった壁・・・
「フランスですごく困ることがある・・・。」
フランス語が上達しないこと、授業についていけないこと・・・か・・・?
いえ、それは彼の悩みの範疇にはありません。

「それは、その人が 金持ちか貧乏かわからない ところだ。
フィリピンなら一軒家に住んでいれば間違いなく金持ちだ。マンションに住んでいたら間違いなく貧乏人だ。なぜなら、マンションはお金のない人が借りて住むところだから。でも、フランスは違う。お金のある人もマンションに住んでいる・・・この間あなた方のお友だちはマンションに住んでいたけど、高級車を持っていました。」

助手席で悩みを打ち明けられ、運転中だった私はハンドルから手がズルリと滑りそうになりました。彼の苦悩に考え及びすらしませんでした。彼が人を判断する唯一の物差しが計れないのですから、どれだけ困惑したことでしょう。
私たちが友だちの家に連れて行く度に、貧乏なのか金持ちなのか彼なりの見分けがつかない、つまり彼にとっては正体がわからない、ということなのでしょう。

こんな風にいつでもお金のことが頭を離れないフィリップですが、お金と同じくらい頻繁に話をするのが、将来の結婚についてです。結婚願望が強く、家庭に対して並々ならぬ夢を抱いている、ロマンチックな一面があるのです。

「ボクは将来の妻と一緒に、日本の神社で愛を誓いたい・・・」と、大きな丸い目をパチパチさせて夢見るように言う時のフィリップは、とっても幸せそうです。

「ギリシャで真っ青な海を2人で眺めたい・・・」
そう言う時のフィリップの目には、すでに太陽に照らされたエーゲ海が映っているように嬉しそう。

「ボクは絶対に単身赴任はしない。出張も出来れば2日以上はしない。子供から離れるような父親には絶対になりたくない。だから、どんなに仕事でいい話が来ても、海外に出張だけはしない。子供がかわいそうだから・・・。ボクはいつだって家族と一緒にいる夫と父親になる。」
何か、彼の心の痛みすら感じるようなセリフが時々出てきます。

甘い恋愛の歌も大好き。恋愛映画もよく観ています。

「ボクは子供にバスケットを教えたいんだ。だから男の子がいいな。そして絶対ボクより背の高い子になってほしいんだ。」
17歳の男の子にしてすでに子供に託す夢。

でも結婚する時期に関しては慎重で、
「結婚するのは25歳ぐらいがいいと思うんです。それより前だとまだボクの仕事も半人前で収入も低いでしょうし、社会的地位も安定して、充分家族を養えるくらい稼げるようになってから結婚したほうがいいと思います。」

それはなかなか常識的でしっかりしたことで。。。
こちらでの彼のナメクジ状態を見た後では、どうもしっくり来ない出来すぎたセリフだなという気はしたのですが、何度も繰り返すのでこの点については真面目に考えているのでしょう。堅実な面に感心して聞いていましたが・・・、後日、

「やっぱり。。。一番いいのは、ボクより 金持ちの女性と結婚することだよね。または実家が金持ちの女性がベストだ。そうすれば、ボクは働かなくていいし、マイホームも結婚してすぐに持てるし。」












やっぱりキミはそういう体質だったよね!(笑)



だけど、ボスになったら責任も重くなるし、金持ちの女性と結婚したら一生頭が上がらないかもしれない、なぜそこに伴う苦労に考えが及ばないかな? 

金に始まって⇒愛に揺さぶられ⇒、そして金に終わる、夢見るフィリップ君でした  


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