白いクリスマス会 - ジンジャーの薫り・・・仏田舎手帖

白いクリスマス会

  • 2005.12.13
上は白、下は濃い色で

と連絡が来たのは、前日の夕方でした。
金曜の夜、帰宅した子供たちから渡された学校からの連絡ノートを広げると、子供たちの服装は上は白いものを、下は黒か紺などのスカートかパンタロンで来て下さい、とありました。幼稚園から小学校6年生までが合同でするクリスマス会です。
行われるのは翌日の午後からだというのに!
ズボンはなんとかなるとしても、トトもナナも白いセーターなんて持っていません。白っぽいものは一枚もありません。
どーすりゃいいの。こんな間際にそんなことを言われたって。と、ぼやくと、トトは「音楽の先生が、隣人に借りたらいい、って言ってたよ。」
すかさず夫、「モニクに借りるのかい、70歳のおばあちゃんとおじいちゃんに?」

ちょうどトトのヘアカットに来てくれていた出張カット屋さんのアニエスが、「じゃぁTシャツでいいじゃない。」と言いました。
えっ?いいの?そんなで?
夏のTシャツなら、白白白・・・いっぱいあります。
確かに会場は毎年熱気でむんむんしていて暑いので、セーターを着たら汗だくです。
はい、じゃTシャツに決まり。

実は毎年、クリスマス会はこんな風に付け焼刃です。
初めての時は、学校の企画のどたばたさ(先生方は一生懸命なんですが)、当日の子供たちの出し物である歌のバラバラさ、見に来る親たちのざっくばらんさに、あごがハズレそうになったものですが、それももう数年経つうちに、すっかり慣れてしまいました。

出かける車の中で、「ママ、ぼくしんぱいだよ。このズボン、茶色だけど大丈夫なのかな?黒やだって言われたよ。」とトトがご苦労様にも気にしています。
アンタも日本人の血だね~。ママはこの国に来て、大分わかってきたわよ。と私は心の中で呟いてから
「ぜーんぜんだーいじょうぶよ。黄色じゃなければいいってことよ。見ててご覧、みんなそんなもんだから。ママは知ってるんだからね、毎年 大雑把 大らかだってこと。」と自信たっぷりに安心させます。

果たして当日、集まった子供たちは、とりあえず見つけてきた白いものを身につけていました。なんと、セーターを脱いで肌着になった子もちらほらいます!!確かに白いです(笑)。
そんな色にもこだわらないで、お気に入りの赤や紫のドレスでばっちり決めてきた子もいます。

ほーらね、全然大丈夫だったでしょ。と私はトトに言いました。
そしてこの日のために練習を重ねた歌をうたうために、ステージに立ちます・・・・・・・
前列の子はあぐらをかいているし、背の高い子が背の低い子より前に立っているし、体をゆさゆさしている子もいるし。
歌いだすと、何十もの声はバーラバラ・・・・・

そういえば人から聞いた話ですが、小沢征爾のセリフを思い出します。たしかこんな内容でしたか。
「ドイツのオーケストラは、どの人も同じレベルでひとりひとりがきちんと演奏する。全体で演奏すると、ピシッとまとまった演奏になる。
フランスのオーケストラは、ひとりひとりバラつきがあってまとまることがない。いい指揮者がいるとそのバラバラがとてもいいハーモニーを生み出すのだが、いないと、単なるバラバラだ。」とかなんとか・・・。それが本当かどうか知りませんが、

いやはや、まさに、子供隊の楽しい「バラバラ」でした(笑)。

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でも夫いわく、夫の通った学校はもっともっと「軍隊的」で厳しくキチンとしていたそうです。フランスの学校すべてがこんなわけではないようで、彼も苦笑い。
最初の頃は、「右にならえ」「小さく前にならえ」の規律の中で育った私もこれでいいのかしらとカルチャーショックを受けていましたが、最近はこんなのどかなバラバラさも悪くないと思い始めました。
いつかこのゆとりが、彼らの中で彼ら自身ひとりひとりの音色を育てて、素敵なハーモニーを生み出す要素になってくれれば。

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学校のサンタさんは今年は、屋根の上に降り立ちました。
子供たち全員に、ひとりひとり違った本をプレゼントしてくれます。それからおやつの入った袋も。袋の中身はは毎年、チョコレート、フルーツゼリー、みかん、地元のパン屋さんが焼いたパン・オ・ショコラ(チョコレートパン)と決まっています。素朴ですね。

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