KAKI - ジンジャーの薫り・・・仏田舎手帖

KAKI

  • 2005.12.02
秋の味覚をお届けしよう!と思っていたのですが、こちらはもうすっかり冬になってしまいました(∩_∩;)
でも、こぶたさんがとても美味しそうな柿のジャムを作っていらしたことだし、クリスマスの話題になる前に、大急ぎでアップすることにします。



まだフランスに来てまもない頃のことでした。
夫の大叔母さんが果物を抱えて、ここより車で2,3時間南の家からやってきました。
「私の好きな果物なのよ、よかったら食べてね。」
と言って取り出したものは・・・なんと
か、き、――――!
と思わず目を見張って、歓声をあげました。こんな異国で柿を食べられるなんて!
これほど、秋の日本を感じさせてくれる果物が、他にあるでしょうか(反語)。
大叔母さんはニコニコしています。
私の発した言葉は奇怪な外国語であるはずなのに、動じた風もなく、
「ええ、ウィ。」
なんて自信たっぷりに相づちまで打っています。

私はもう一度、「セ(これは)、か、き!」と彼女の顔をのぞきこんで繰り返しました。
ウィ、カキ。」と彼女もニコニコと私の顔を見て言いました。
まるで、パンパンカフェカフェだと言わんばかりの平然さで、彼女も発音するのです。
そうです、フランスでもKAKIと呼ばれているんですね!

感動して食べた一口、ねっとりとした甘みが舌のうえでころがりました。。。。。。
おぉしあわせ・・・


と思ったのもつかの間、大変なことが起こりました。
生まれてこの方、一度も経験したことのないことが、私の体に起こったのです。
渋柿、という言葉は日本では聞いたことがあったのですが、実際に渋柿なんて、今の日本で売られているのでしょうか。食べたことがありませんでした。それは「サルカニ合戦」のお話の中だけのことでした。サルに渋柿をぶつけられた蟹が、こんなに苦しんだとは、食べずして誰が想像できましょうか(また反語)。
あの幼い頃の民話の意味を、蟹の苦しみを、サルのイジワルさを、はるばるフランスに来て、この瞬間、私は初めて理解したのでした。 (フランスよ、ありがとう)

甘みは一瞬にして消え、渋みがそれに取って代わりました。
まるで、一万円札だと思ったら新聞紙だったようなだまし討ちです。
私は思わず飛び上がりました。舌と口蓋いっぱいに、突然、がにょきにょきと生え出したらあんな感じかもしれません。は接着剤のようにまとわりついて、口の中のみならず脳の中まで襲ってきます。エイリアンに魔の光線を浴びせかけられたような、五感のショックでした。

必死に口をすすいだ後、大叔母さんに「ちょっと、渋い・・・」と青息吐息で漏らしました。
「まぁ、ちょっとね。」
と大叔母さんは肩をすくめて言いました。
ちょっと?!(◎_◎;;;;)
大叔母さん、とっても丈夫な舌をしているのです。その後自分でも美味しそうに食べていました。(◎_◎;?;?;?;?)
フランスの人はこれが柿だと思っているのかしら。。。

それからも何度か自分でもKAKIを買ってみたのですが、やっぱり渋柿に当たってしまいました。あきらめて買うのを控えていたのですが、いつのまにか種類も増えて、フランスの人気者?懲りずに買ってみました。

フランス産のカキ・ムスカ Kaki muscat (4個入りパック4.5ユーロ)

kaki2.jpg


イスラエル産のカキ・シャロン Kaki sharon (1個0.25ユーロ)

kaki3.jpg


もうひとつは カキ・ペルシモン Kaki persimmon (0.99ユーロ/kg)

kaki.jpg



今年は・・・種がなく、どれも渋柿ではありませんでした!やった~。
Kaki muscat は透けるような薄皮で、とろ~りとしています。一番甘みがありました。富有柿?
Kaki sharon は果肉のしっかりしているタイプ。これも美味しかったです。
Kaki persimmon は買ってもう一ヶ月にはなるのですが、まだ硬いままキッチンにあります。
なんでしょうか??

というわけで、皆様も一度フランスの柿でサルカニ合戦を・・・じゃなかった、日本への想いに耽る季節はいかがでしょうか。



* テトパパさんから渋抜きについて、掲示板に以下のメッセージをいただきました。見やすい写真で説明されています。

『ところで渋柿の簡単な渋抜き方法を知っている?
寒い地方では、甘柿が出来ないので以下の方法で渋を抜いています。庄内柿もこの方法で渋抜きをして販売されます。
→クリック←
使用するお酒は、アルコール度が高ければ何でもOKです。』

(渋抜きに関してはコメント欄にoeufさんからもコメントをいただきました。あわせてご参考にして下さい♪)
テトパパさん、oeufさん、ありがとう♪
これでもう渋柿に当たっても、コワイものなし!! (…でも、すでに渋柿を口に入れてしまった場合はどうしたら良いのでしょうか…。急いでお酒を飲もうかな?笑)
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