暴動 - ジンジャーの薫り・・・仏田舎手帖

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暴動

  • 2005.11.09
クレルモン・フェラン市にある警察分署も全焼したそうです。

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この分署があったところは移民用の高層住宅が密集している地域なのですが、何度か日本からいらしたビジネスマンの方をお連れしたことがあります。
移民の生活ぶりを見に行くのが目的ではなく、別の用件で訪れたので、何も知らない彼らは団地群を見回して異口同音に「高級マンション街ですか?」と言いました。
「いえいえ、移民用の低廉住宅で、あまり治安が良くないのでフランス人は近寄りたがらない地域なんですよ。」と説明すると、
「えっ?これが低廉住宅?信じられない!きれいだし、快適そうだし・・・。ボク、引っ越してきて住みたいなぁ。」と目を丸くしていました。

経済大国ニッポンの狭い住宅事情から考えると、とても恵まれた環境だと思えるのですが、他の世界を知らない移民の子供たちには『フランス的ではない』住居が疎ましく思えるのでしょうか。どうしてせめて、与えられた自分達の住環境を大切にしようと思わないのでしょうか。
また生活保護があり、医療費もタダで、様々な手当てで働かなくても暮らしてはいけるのですが、人間、それだけではダメなのだということを、彼らの暴動に読み取ることが出来ます。

離婚した父親が、子供に罪悪感を感じて好きなものをお金で買い与えている姿を時々見ますが、フランスという国はそんな父親に似ているような気がします。(フランス国は仏語では女性名詞なので、母親に例えてもいいのですが。)
子供はいくらでも要求してきます。不当な要求ですら平気です。
それが父親の収入を超えていても。
でも、父親は言われるがままにします。満たされない子供は父親への尊敬も失って、不満を募らせていきます。果ては暴力を振るいだすまで。
本来は彼らがきちんと自立できる人間に育てることが責任なのに、後ろめたさとご機嫌取りで自分の責任がどこまであるのかを見失って、彼らを正当に愛してあげることができないのです。もともとは心の広い良いお父さんなのですが・・・。
そして、人権だとか差別だとか平等という言葉に敏感になって、根本的なことを処置できないでいるのです。ついに自分達の器にヒビが入っているのにも関わらず、相変わらず孤児や養子を受け入れようとしているみたいです。

全国的に広がった移民2世、3世の若者層による暴動は、日本でも詳しく報道されているようですし、諸外国からの驚きを集めているようですね。
でも、フランスに住む一般市民の立場から言わせてもらうと、意表を突いた出来事ではありませんでした。こうなることは、もう随分前から誰もが感じていたことです。
2002年のフランス大統領選挙で票を伸ばしていることがわかり、極右の存在がスキャンダラスなニュースになったのに始まって(/ )今年5月のEU憲法投票で「ノン」に結集された市民の気持ち・・・現状はを見るより明らかなのに、それらとはあまりにも乖離している政治家やジャーナリスト、つまりは国のエリート層。
本当にわからないのか、わからない振りをしているのか? 
きっと、とことん行くところまで行きつかないと、わからないのでしょう。
これはほんの序の口で、年数が経つごとにさらに表面化してくるのだろうと思います。

移民の問題はフランスの歴史や理念と密接に絡み合って、片面だけでは説明しきれないほど根深い問題です。
これも、国の経済がうまく回っている時は問題にならないのでしょうが、なにしろ長い失業率が続いて、フランス市民ですら危機感を感じている現況です。
私を除いてフランス人のみのこの村では、12軒の家しかありませんが、クビになって失業中の一家の主が3人もいます。その他、退職者が3軒、農家が1軒、仕事があるのに収入が低すぎて生活が成り立たないので親元を出られない働き盛りの青年が1人、学校を出たのに就職先が見つからない若者が2人。毎日勤めているのは8人のみで、女性が半分を占めています。
こうなると、住む家があって、仕事があって、健康なら、ただただ感謝・・・という気持ちをいつも抱えています。
根が楽天的な私ですが、フランスの将来に関しては、どうも楽観的にはなれません。
このまま行けば、そう遠くない未来にまた革命が起こって、再生のために上下が崩れる日が来る道を進んでいくのではないしょうか。
そういう国の体質なのかもしれません?

とても良い記事を見つけました。マイネ・ザッへ
参考になる記事も見つけました。ね式ブログ
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