生き抜くということ - ジンジャーの薫り・・・仏田舎手帖

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生き抜くということ

  • 2012.02.29
若い頃は、「スゴイなと思う人」と言ったら、華やかに成功している人だったり、何かをその道で成し遂げている人、活躍している人でした。または身近にいて自分に出来ないことを出来る人だったり。

でも、こうして年を重ねてくると、そうじゃないんだな、と気がつきました。
生きている、すべての人がスゴイんだな、と気がつきます。

なぜって、生きているそのことがすごいから。

生きるって、むずかしい。その中で、上手に生きられる人もいれば、そうじゃない人もいる。
でも、上手に生きられる人だけがスゴイかというと、そうじゃなくて、下手な人も、がむしゃらな人も、間違っちゃった人も、みんな生きているからすごいんですね。そのことに気がついたのです。

生きたくても生き続けられなかった人、
生きたくなくて途中でやめてしまった人、
長生きして迷惑をかけている人、
孤独に逝った人、
寿命を幸せに全うした人・・・
様々な人の様々な最期を年とともに見る機会が増えたことで、そんな風に思うようになったのかもしれません。
生きるって、むずかしい。全うする、ってむずかしい。
だから、今、目の前にいて生きている人、その人すべてがお手本なんです。

今日見かけた浮浪者は、そんな境遇でも生きていることがすごい。
腹だたしいアイツは、それでもソイツなりに生きているからすごい。
どんな人も、生きている人はみんなすごいんです。

そのことに気づけたから、ありがとう。

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実は、上の文は、去年の冬に書いていたものです。
心に湧き起こった思いをザッと書き留めただけだったのでもうちょっと推敲したいと思っているうちに、震災が起こり、ブログに載せるどころではなくなってしまいました。
震災を「生き残る」ということ、生き残った人も「生を継続していく」ことの大変さ、を目の当たりにさせられて、悲しいほどにますます上で書いたことを実感したのでした。

生き続けていくことの難しさを。
生きることがすでに凄いことを。

いい人だったり、悪いことをした人だったり、健康だったり、病気がちだったり、お金持ちだったり、貧乏だったり、賢い人だったり、何も考えていない人だったり、好かれている人だったり、疎まれている人だったり、年寄りだったり若かったり、幸せだったり不幸だったり・・・「なぜ生きているのか?」という理由に答えられる共通の条件は見つからない。
でも、生きているんですね。
すごいことですね。

そう実感すると、自分がここにいることが奇跡に近いことを、心から感じます。
自分がここに「生かされている」ことを。。。



トトが、ついこの間部屋から出てきてふと言いました。
「どうして自殺しちゃ、いけないのかな?」

物騒な言葉が思春期の息子の口から出たけれど、ちょうどひしひしと感じていたことがあったので、
「そりゃぁあなたね!」と私は思わず力説してしまいました。
「考えてもごらん!あなたがここにいる、ってことは、私とパパが出会ったからよ。私とパパが出会った、ってことは私の両親とパパの両親が生きて私たちを生んでくれたからよ。私の両親とパパの両親は彼らの両親という人たちが生きて子供を生んでくれたからそれぞれ出逢って、そのまた前はその両親とやらがいてくれたからで、その前はその前に・・・」

「ハイ、ハイ、」とトトがわかったよと言いたげに相槌を打ちました。

「つまりね、人類が誕生してからあなたが現在ここに到るまでの気の遠くなるような年数(700万年ですか!)の間、誰一人子供を生まないで死んでしまった祖先があなたにはいなかった、ということよ!考えられる?
戦争や事故や病気で若くして死んでしまったっておかしくはなかったのよ。子供を持たないことだってあり得たのよ。子供を亡くした人がいても不思議じゃないのよ。でもあなたの祖先はずーっと命を産み落として次の世代に残し続けて来たの。すごいことでしょうっ?
その人たちのおかげで私たちが生まれたのよ。
つまりね、あなたは何百万人(???ママは計算が出来ないけど)もの人が命を繋いできてくれたその先端にいるのよ。あなたは1人で生きているんじゃないの!!あなたは何百万人の奇跡を受け継いだのよ。あなたの後ろにはものっすごい数の人がいるの。
はっきり言うけど、生きるってそんな簡単なことじゃないのよ。それを一人ひとりやり得たからこそ、今のあなたがいるの。だから、今まで頑張って生きてきてくれたあなたの祖先からいただいた大切な命を自分で断つなんて、そんなことしちゃだめなのよ。だって、すごいことなんですからね、私たちが生まれた、ってことは!」

熱弁をふるう私を少し可笑しそうに見ると、ふ~ん、とだけトトは言って部屋に戻っていきました。
歴史に興味のないトトに、歴史の好きな私のアプローチでは通じなかったかな?
どう思ったのか、その後聞いていませんが、納得したのかな~?

本当に、生きている、ということは奇跡の連続です。
気の遠くなるような命の連鎖です。
今現在の自分のことだけを考えたら、へこたれてしまうこともあります。
希望がまったく見えなくなることもあります。
でも、背後に、ワッショイワッショイと(フランス人の祖先だったら、「オーイスオーイス」かな?)大勢の人が行列している様を想像すると、すべての人が生を全うすることの責任を持っていることを感じます。
たとえどんな姿であれ。


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