モロッコは1912年から1956年までフランスの保護領だったため、フランス語は今でも義務教育と高等教育で習うそうで、アラブ語と同様にフランス語を使いこなします。フランスにモロッコ人の移民が多いのもそういった歴史的繋がりがあるからなんですね。
イスラム教国のモロッコなので、友人夫妻も来月からラマダン(断食)が始まるのですが、ラマダンの40日前からすでにアルコールを断って体の用意しなければならないのだそうで、この日の『アペリティフ(食前酒)』はアルコールなし、桃のジュースでした。
こちらに来てから、アルコールなしのアペリティフをしたのは、初めてかもしれません。
そして、メイン料理は・・・
タジンと呼ばれる、とんがり帽子のような土器のお鍋で煮込んだ、タジン料理。
仔牛肉とプルーン、ナツメ、干しアンズ、炒ったアーモンドとゆで卵の、とってもジューシーな一品でした。
それを手作りの小麦パンでいただきました。
美味しかったです!
呼ばれたのは私と夫の2人だけなのに、8~10人分ぐらいはありそうなくらい、たっぷり作ってくれました。
市販のタジン鍋はよく見かけますが、こんなに大きなのは初めて見ました。
といっても、料理の入っている受け皿のほうしか見ていず、とんがり帽子の方は見ていません。
写真を撮らせてもらえばよかった、と今書きながら思いますが、テーブルについているときには思いつきもしませんでした。
欲張りをしておかわりしたのだけど、さすがにお腹がはちきれそう。
そこへ出てきたのが、これも食べきれないくらいのフルーツの山。
スイカにメロンにスモモにモモにさくらんぼにりんごに・・・
だけど、こういうデザートはスルンと胃袋に入ってしまって、口の中もサッパリとして、よかった・・・
と思っていたら、
デザートはまだあったのでした。
ミントティと一緒に。
きれいなカラーグラスに、高いところから注いでいるところ。
(これも、私たち4人なのに、グラスが多めにありますね。)
アラブのお菓子は大好きです。洋菓子に比べて、やはり日本に近いような何かを感じて、懐かしいような不思議な気持ちになります。
手前にある三日月みたいな形をしているのは、「ガゼルの角」cornes de gazelle
同じ北アフリカでも、モロッコとアルジェリア、チュニジアでは「ガゼルの角」も少し違っていて、白い粉砂糖がまぶしてあるのや、揚げてあるのなどがあり、それぞれに美味しいですよ。
料理を作ってくれた彼女は私より少し年上で数年前に結婚したばかりですが、実家ではお手伝いさんがやってくれていたのでキッチンには入ったこともなく、結婚するまで料理をしたことは一度もなかったのだそうです!
それを承知で結婚した彼ですから、最初の1-2年は毎食レストランに通っていたそうです。
それがある日、「自分で作ってみたら、どうなのかしら?」と思い、モロッコに住むお母様に電話して、1時間以上かけて手取り足取りならずとも言葉で事細やかに指示されるままに作ってみたら、まぁ美味しいこと!
・・・というわけで、それ以来、料理の腕をメキメキ上げた、というわけなのだそうです。
お母様の説明も彼女の素質もあったのでしょうが、料理の経験がなくても、おいしいものを沢山食べて育っていたから、きっかけが出来たときにその味を再現できたのだろうな、と思います。
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