ストとガス欠 - ジンジャーの薫り・・・仏田舎手帖

ストとガス欠

  • 2010.10.31
9月から10月にかけてフランスに関して報道された国際ニュースといえば、「ストとテロ警戒」だったのではないでしょうか。
年金改革に伴って、年金支給開始年齢が60歳から62歳に延長になる、ということがすでに議会で承認を得て決まっても、広範囲に渡る抗議のストは長期的に続きました。(下火になったもののまだ続いています。)
特に製油所の稼動停止などによって石油供給がストップしたのは大きなニュースとなりました。パリでは深刻なガス欠だと言われており、飛行機が欠航になったり、数十キロも先の郊外に出ないとガソリンが手に入らないと伝えられております(それなのにのんきにここオーベルニュからディズニーパリに出かけてしまった知人家族、行きのガソリンはあったけど、帰りはガソリンが見つからず帰るに帰れなくなったとか。『行きはヨイヨイ帰りはコワイ』という日本の唄を教えてあげればよかった)。
この小さな地方でも毎朝のカーラジオで町のどこどこでガソリンが手に入るかを騒々しく報道しているのを耳にしながら運転しました。
電車やバスの本数も少なくなったのはもちろん、高校生すらもストに参加して学校が閉鎖されたりしました。
友人の子どもが通っている公立の中学では先生方も給食のおばさん(おじさんかも)もこぞってストに参加したため、授業はまばらになって給食もなし、友人がお弁当を届けていたりしました。

遠くに住んでいる母や友人にはご心配おかけしましたが、幸いトトとナナの学校では平常通り授業が行われ、宿題も通常通り山ほど出て、ストの影響は受けずに済みました。
車通勤通学の我が家では、公共交通の影響はなく、むしろスト中は出勤する車の数が減るせいか道はいつもよりスムーズでした。
テロ警戒はこの田舎では無縁です。

義父母が南仏から戻ってきて、「帰り道7ヵ所ガソリンスタンドを回ったけど、どこもガソリンがなくて閉まっていた」というのを聞いて、あわてて近所のガソリンスタンドに走ると、「50ユーロの上限」「ガソリンタンクに入れるのは禁止」という制限がありましたが、問題なく給油することが出来ました。
近くのカルフールのガソリンスタンドでは、そんな上限もなく、平和に営業されていてホッとした次第です。

60歳を2年引き伸ばす、と言っても、仕事があるわけでもなし、増えるわけでもなし。不況により定年までいさせずに早めの退職を促す会社も多いフランスです。公務員ならいざ知らず、一般企業でリストラや早期退職を迫られた人なら「2年長く働くことになる」というよりは、「失業期間が2年長くなる」と言った方が適切でしょう。受給が遅くなればそれだけ深刻な人が増えるということです。

状況はわかりますが、元はといえば国が財政危機に瀕しているからの年金改革案なわけで、国民も協力する必要があるのではないかと思うのですが、今回の大規模なストではなんと、一日あたり約220億円から450億円という驚がく的な損失をフランス経済に与えたそうです。(1ユーロ112円の計算で)
誰もがストをする権利があると認められている国。これらの損失を招いたからといってストをした人が咎められることはありません。
今回の不条理な抵抗表明というのは、ただの「ダダこね」なのか。それとも「自己破壊的なフランス革命精神」なのか。。。それがわかるのは何年後でしょうか。
いずれにせよ、すでに機能しなくなった古いシステムに代わる、新しい発想の福利制度が必要なのでしょうね。
日本も少子化により将来の年金制度そのものが危ぶまれていますが、こういった反応はちょっと現在の日本では考えられないですね。

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1リットル当たり

スーパーガソリン95-E10 1.33ユーロ、
ハイオク 1.389ユーロ、
レギュラー 1.35ユーロ
ディーゼル 1.152ユーロ 
(1ユーロ 約112円)

※昨夜から冬時間になりました。
これを書いている今は、昨日時間なら午前1時ということになりますが、今日時間ではまだ0時。
得した気分です♪

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