侘び寂びと、遠い都会の喧騒 - ジンジャーの薫り・・・仏田舎手帖

侘び寂びと、遠い都会の喧騒

  • 2009.12.08
一足早く、第九を聴いてきました。

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クレルモン・フェラン市のカテドラルでのコンサートでした。
このカテドラルは聖母被昇天のノートルダム大聖堂と言ってゴチック様式ですが、火山帯であるこの地方の火山岩、ボルヴィックの溶岩石で建てられていて、その色が黒いのが特色です。(↑カテドラルの名前をクリックすると、黒い全景写真が見られます。ご覧になってみて下さいね♪)

日中に訪れると、ステンドガラスの彩と、黒い石壁のコントラストが厳かで美しいのですが、夜に入るとステンドグラスの色とりどりの明かりがないため、漆黒の窓ガラスに室内の白い電気の証明に照らされただけの石壁はほんとうにグレー一色で、巨大な洞窟の中にいるような気分になりました。

響き渡る音色に耳を傾けながら、一点の華やかさもない、果てしなくグレーに近い黒の石肌に包まれていると、どこかで身に覚えのある感覚がやってきました。

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華やかさはないけれど品があり、
色はないのに本物だけが持つ暖かみがあり、
質素なのにどこか荘厳でもあり・・・

この感じは何だったろう・・・・・と何世紀もかかって積み上げられた石壁を眺めていると


そうだ、わかった、これは





  の世界だ。


と思い当たりました。

墨の色にある侘び寂び(わびさび)、
黒でありながら様々な奥行きを持つ深い表情、
書道の墨、水墨画の墨・・・墨の世界が好きですが、それがこのカテドラルでも感じられたのでした。
どうして今まで気が付かなかったのでしょう。


まだ自分の中では年末という感じはしていなかったのですが、今年一年の私の地味でコツコツとした歩みを象徴するかのようないや、ほんとに地味すぎるくらい地道だったです・・・・・、ふさわしい一年の締めくくりであることが理解できました。ここにいることが、偶然ではないってことが。
無病息災、無事に過ごせたことを感謝しました。



そして聴き終わって外に出ると・・・侘び寂びとは一転して、突然 !!


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東京にまぎれこんだ?! 


・・・・・と錯覚しそうになったら、画廊のウインドウに飾ってある絵でした。


この賑わいは来年の予感かな?


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夜のクレルモン・フェランの小さな町角で一瞬帰国しました。


でもこれ、東京のどこでしょう?



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