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2009年09月29日(火)
新学年で変わったこと

 
新学年(日本では新学期ですね)が始まって、約1ヶ月が経とうとしています。
みなさん、お元気ですか?

おかげさまで、長男のトトも中学2年、長女のナナは小学校最終年の小学5年になりました。
(フランスは小学校が5年制なのです)

変わったことと言えば、トトは初めてクラス替えを経験したこと。
ここの田舎の小さな小学校は各学年1クラスしかなかったので(それも20人前後)、幼稚園の年少組みから小学5年まで、ずーーーっと同じクラスメイトだったのです。
中学に入って、町の学校になり、人数はぐっと増えたのでした。(それでも一学年4クラスの家庭的な学校ですけどね)
「クラス替え」なんて言葉すら忘れていた私でしたが、今回新学年の初日にクラス発表があって、親子でびっくり
なにやら新鮮な気持ちでした。

ナナの方は、これも幼稚園のときからお世話になっていた白いスクールバスが廃止されてしまいました。以前こちらの記事にもちょっとだけ書きましたが、運転手さんを勤めた村のドミさんには本当に親切にしてもらったのです。
天候の悪い日はわざわざ家の前までバスをバックして止まってくれたり、ちょっと遅れてしまったときも心配して家の前まで来てくれました。
もちろん、わが家だけじゃなくて、各家庭に対して心配りをしてくれた人でしたから、どの親も安心して子供を乗せられたものでした。

スクールバスに乗っている子供全員が毎朝、毎夕、私と一緒に日本語をおぼえたこともありました。
朝は『おはよう』、夕方は『またあした』、それから特に女の子が知りたがった『あいしてる』などという言葉が、この小さなバスの中から元気な声で響いてきたものでした。

そのバスは3台あり、村の共同体が運営費をまかなっていたものですが、不況のあおりで小型バンのバスはメンテナンス経費がかかりすぎるということで、廃止。
いきなり、県手配の、大型バス2台に変わりました。
中にテレビもトイレもついていて観光バスみたいな立派な乗り物で、2キロぐらい離れたところからでも、ナウマン象がやってくるように見えるくらいです(笑)。
これで、今まで通り、あちこちの村を回って子供たちを集めて乗せるわけなのですが、
なにしろ超大型。小さな田舎道を器用に回れるはずもなく、今までは来てくれていた小さな村には入って来れず、近くの大きな車道まで私たちが出向いていくことになったのです。

それも、道端で待っていれば乗せてもらう。誰もいなければバスは素通り、という方式。(絶対に遅刻できまへん   )
車道までは徒歩10分。
雨の日や冬の凍りつくような日には車を出すと思いますが、いまのところ、毎朝、てくてく歩いています。

最初は、田舎的アットホームなサービスが減り、町の近代化に汚染されているようでちょっとがっかりしましたが、これがまた、新たな発見があるものなのですね。
なかなか楽しいのです。
歩きながら、ナナがいろんなことを話してくれる。
朝もやの草原を横切りながら、自然の風景を発見したり。
夕方はおやつを持っていって、ピクニックしながら戻ってきます。
家に着く頃には、その日あったことの興奮がちょうど良く鎮まって、さっと宿題にとりかかれます。

ドミさんは25年勤めたこの仕事をリストラになり、現在は幼稚園の給食を担当しています。
運転手と給食じゃ、全然仕事内容が違うのですが。そこは村の運営ですから。すごい配属変えです。大好きな仕事を晴天の霹靂で止めざるを得なくなった彼女ですが、失業しないだけまだ恵まれている、と言っていました。

今までの白いスクールバスがどんなだったか、といいますと・・・

今になって、写真をちゃんと撮っておかなかったことに気がつきました。
というか、ドミさんも学校最終日の前日に、いきなり廃止を告知されたと言いますし、私も知らされたのは学校最終日当日でしたから、記念に撮る暇もなかったのです。

で、思いつくのは
フランスでロングラン大ヒットしたドキュメンタリー映画 「ぼくの好きな先生」(原題は『Etre et Avoir』 )に出てくるものと一緒。
このドキュメンタリーはオーヴェルニュの田舎の学校を撮影したものですが、まさに我が家とこの村と学校そのままといった感じなのです。
ご覧になったことのある方は、あぁあの白い小さなバンか〜、と思って下さいね。
まだの方は、とっても静かな静かなドキュメンタリーです、お時間のあるときにどうぞ。




あら、本当は今日は違うことを書くつもりで書き始めたのですが、全然似ても似つかない内容になってしまいました(笑)。

 
 
 

Comment


    
 

少し不便な方が、、、

世界的な不況はクレランさんの所にまで影響してるんですかね。

自然の中をいろんな事を話しながら、ゆっくり歩く。
何気ないひとときでも、とっても大切な時間なんだと思います。
なんだか憧れてしまいます。

環境の変化を良い方に変えてしまう、さすがにクレランさん。
見習わなければ。
少し不便な方がちょうどいいのかもしれませんね。

2009/09/29(Tue) | つとりん | URL | Edit
 

つとりんさんへ

朝の10分、早めに着いて待っていることを見て15分・・・は
忙しい朝には大きな時間ですが、かえってこのてくてくと歩いている
時間のおかげで、心にゆとりができるんです。
すぐにバスに乗せていたときは、いつもせかせかしていたんですが。
おもしろいですね。
私にとっても新しい発見でした。

2009/10/01(Thu) | クレラン | URL | Edit
 

No title

この映画のポスターは何度も見たことがある!!
でも全然内容を知りませんでした。これはオーベルニュの学校をリポートしたものだったのですね。 今 トレイラーを見ていて カメが出てくるところから、子供たちと先生の柔らかな家族のような関係と人間性とに はっとさせられました。

子育て 、教育 について 本当にとても考えさせられる映画のよう。

こんな環境で子供時代が過ごせたら、それは何にも勝る宝ですね。

すてきな映画を紹介してくださって本当にありがとう!!

また ドミさんのお話も、はっとさせられました。彼女の存在は とても私には不思議な、ステキな存在として伝わってきます。 彼女は、その時その時、世界が必要としている場所にすーっと移動される方なのね、そしてそれをすっと受け入れられる方なんでしょうね。

2009/10/02(Fri) | miehf | URL | Edit
 

miehfさんへ

miehfさん、お返事遅くなってしまってごめんなさい!!
コメント、とっても嬉しかったです。

この映画、よかったら見てみてね。
こんな静かな日常のドキュメンタリー、「大ヒット」なんて
華々しい言葉とは結びつかないのだけど、
見た後にじんわりとあとを引くような作品です。

ドミさんはね、とっても地に足が着いた方です。
どっしり、どっしり着いていて、一瞬たりとも浮つくことがありません(私とは別世界。笑)
なので、運転手を辞めなくてはならなくなったとき、それは相当
悔しかったしショックも受けたそうだけど、現実を受け入れたのですね。
失業が多い今、与えられた仕事をやるしかない、と心を切り替えたのではないでしょうか。

2009/10/05(Mon) | クレラン | URL | Edit