ラ・プール・オ・ポとアンリ4世 - ジンジャーの薫り・・・仏田舎手帖

ラ・プール・オ・ポとアンリ4世

  • 2006.12.19
HenriIV.jpg


(写真はウイキペディアより拝借しました。)

こちら、アンリ4世でございます。
先週、お誕生日を迎えたようでございます。
タイムリーでございましたね。
ちょうど前回、ラ・プール・オ・ポの話をしたばかりでしたものね。

いきなり何ですかこの方、って?
この方、フランスは名高きブルボン朝の初代の王様なのでございます。
頃は16世紀末、プロテスタントとカトリックに分かれ宗教戦争で泥沼と化していたフランスに、ナントの勅令というものを出して、信仰の自由を認めた方なんでございます。これによって両者が和解して、安定したフランス国家を長きに渡り統治した方だそうです。
最初の結婚の相手である王妃マルゴ(ヴァロア朝の王とカトリーヌ・ド・メディシスの娘)との間には跡取りがおりませんでしたが、後にメディシス家のマリー・ド・メディシスと再婚しルイ13世をもうけました。
かなりの女好きで、マリーは苦労したそうですが、国の統治においては人気があり評判の高い王様なようです。
セーヌ川のポンヌフを造ったのもこの方なんですね。

・・・それで話を本題に戻しますと、ラ・プール・オ・ポ
ラ・プールは鶏(正確にはめんどり)、オ・ポは壷で。つまり壷(土鍋)で煮込んだ鶏ということで、鶏版ポトフー、ブイヨンの中で野菜と鶏をコトコトと煮た家庭料理なのです。
単なる鶏鍋ジャンか、などとあなどってはいけませぬ。
なぜって、この料理、前述のアンリ4世が王としての威厳にかけてのたもうたのです。
「世の治世において貧しい農民はひとりもいさせぬ。毎日曜にラ・プール・オ・ポが食卓に載るべし。」 (ラ・プール・オ・ポを毎日曜食べられぬほどの貧しい農民はいさせぬぞよ。当時、お肉を食べられたのは君主か領主かというくらいの贅沢品だったのだそうです。だから民にとってはこれは夢の超高級料理だったのですね。それが毎日曜に・・・と願をかけたところがスゴイ。
なんという気概でございましょう。
民の胃袋にまで配慮したのですから、すばらしい王様ですね。
さすが、「旨い料理と旨いワイン、これぞ地上の極楽」、との名言も残しているだけのことはありますが、それが上流階級のみならずすべての民が味わえるように、と願ったのですね。
「パンがなければブリオッシュを食べたらいいじゃないの」と無邪気に言い放ち民の怒りを買ったマリー・アントワネットとは、下々との現実感との結びつきが違うようです。
現フランス政権も参考にしてほしいものです。

確かに栄養バランスの取れた一品ですから、これを少なくとも毎週末に食べていれば健康を維持できそうですね。そしてこのお言葉から、どうやら17世紀のフランスから農家の中2羽放し飼いにする習慣が始まっていたとわかるそうです。(2羽は冗談です(∩_∩;)

以来、この料理は現在に至るまで国家統一の象徴として、伝説的な一品になったとのことでございます。

さて、作り方。
ファルシーにしたり、ソースをかけたり、いろいろバリエーションがあるようですが、シンプルなのはこんな感じじゃないでしょうか。

材料

鶏一羽
たまねぎ2個
ポワローねぎ3本
にんじん4本
大根5本→ カブ5個 
セロリ
ローリエ
パセリ
キノコ400g
粗塩、こしょう
米(好み)
ホワイトソース

作り方

冷水で鶏をさっと洗い、鍋に入れ、隠れるくらいの水を張る。
ローリエ3枚、塩こしょうをして火にかける。
にんじんと大根(だからカブだってば。)を入れる。
30分煮た後、ポワローねぎ、たまねぎを加え、さらに30分煮る。
米を炊くためにブイヨンを少し取り分けて、さらに15分煮る。
キノコは別にフライパンで炒めホワイトソースと混ぜる。
米をブイヨンで炊く。
全部をお皿に添えて、熱々を召し上がれ!


(上記時間は圧力鍋で調理した場合。普通のお鍋で煮ると、もっとかかると思います。)

*(12/22)

私も昨夜作ってみました。灰汁を取りながら、コトコト2時間。
入れたのは、鶏、ニンジン、ポワローねぎ、大根、ナス、菊芋・・・・・・
って、全然レシピと違う!(笑)
あっという間に完売御礼。体が温まりました。
ブイヨンが美味しいので、今日はこの汁でラーメンを作ってみようかな。

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