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2009年06月11日(木)
林で出逢った・・・あなたは誰?

 
ナナと一緒にジョギングに出かけると・・・・・・

quoi 1


少し先に白いかたまりのようなものが、見えました。
小さなお地蔵さんかしら?・・・と、遠目に思いました。
お地蔵さんなんてフランスにはないけれど、そう思わせるような、なにやらちょっと世間離れした存在に感じられたのです。

もう少し近づくと、
犬かしら?・・・と、思いました。



走るのをやめて、歩調をゆるめて、近づいて見ると


>quoi 2



目を閉じて、スヤスヤとのどかな音がして、日差しの中で、胸があがったりさがったり。
息をしている様子。
眠っているの?・・・・・

quoi 2a




まぁ、眠ってるんだわ!

「かわいい!」 とナナが目を輝かせて言いました。
私も彼女も目はこの子に釘付け。
毛が白銀に輝いていて、とっても不思議な雰囲気です。
何だろう??

犬?? 子いのしし?? 

二人で忍び足でもうちょっと近づいてみると・・・・・


quoi 3



ハッと目を開けて、そろっそろっと逃げ出した。
その、シッポを見て、私たちも、ハッ!!

かわいい顔から想像していたのとは全然違ったシッポだったのです。
ふさふさした毛じゃなくて、ねずみタイプの、毛のないシッポでした。
それがもっと大きくてひょろひょろと長いので、巨、巨大なネズミみたい!!一瞬ギョッ!  として、あっけにとられて。意表をつかれて、カメラのシャッターを押す手も止まってしまいました。

quoi 4



体は40センチくらい、シッポは50センチくらい?

ナナと二人で顔を見合わせて
「顔も体もかわいかったけど、シッポには意表を突かれたね。あれは予想を裏切るシッポだったわね。」という感想で一致しました。
一体あれは何だったんだろう・・・・・

家に帰ってきてから、ナナは早速持っている動物の本や事典をめくっては探していましたが、結局のところ、まだわかりません。
白イタチ? という案も出ましたが、白イタチはシッポがふさふさしているようなので却下。
一体これは何でしょう?
ご存知の方、是非ご一報下さい

また、会いたさにジョギングに出かけるのですが、もう見かけません。
いつか、もう一度会えるかな?


(後記)
takoomeさんにいただいたコメントにより、この動物は「ヌートリア」であることが速やかに判明しました。

ヌートリアって何やねん?と思った私のような方のために、ウイキペディアのリンクです。
ヌートリア(日本語)

フランス語ではRagondin(ラゴンダン)と呼ばれているようです。
Ragondin (フランス語)

毛皮として重宝されていた時代があったというのは、この毛の長さから言っても納得です。
でも今は、繁殖力が強い上に、麦やとうもろこし、シリアル類などの農産物を大量に食べることや、深い巣穴を掘って水田の畦や土手、水利施設にダメージを与えること、貴重な水辺の植物を過剰摂取してエコロジーシステムを狂わせてしまうこと(川や沼の生態系の生物多様性が大切なのに、そのバランスが壊されてしまうとのこと)などで、いくつかの国や県では害獣として指定されているそうです。

フランスには20世紀に、毛皮と食肉のために南アメリカから連れて来られたそうです。
今では増えすぎて、最近になって、害獣と指定されました。
パリに近い Val de Marne県では、マルヌ川の生態系の保全のために、ヌートリア対策に乗り出しています。なんと、餌をやったりして繁殖を助けるようなことをしたら、38ユーロの罰金が課される可能性もあるそうです!
うっかり、「カワイイ〜♪」なんて言ってられないのでした・・・・
人間に翻弄されている動物とも言えるのでしょう。残念なことですね。


(後記の後記)
その後、またコメントで「カピバラ」という動物を教えていただきました。
これも初めて知った名前でした。
カピバラって何やねん?と思った私のような方のために、またまたウイキペディアにご登場いただきましょう。
カピバラ(日本語)
Capybara(フランス語)

この舌を噛んでしまいそうな名前は、インディオのグアラニ族の言葉で「草原の主」という意味から来ているんだそうです。
世界で一番大きな齧歯目(げっしもく)なんですって。
つまり、ネズミの世界一の大親分・・・って感じなのでしょうか??

カピバラとヌートリア、写真で見ると顔なども良く似ているのですが、決定的な違いがありました。
それは!
カピバラQ&A
カピバラは体長105センチから135センチもあるのに対して、ヌートリアは40-70センチと小さいこと。
そして、カピバラはシッポがほとんどないのに対して、ヌートリアは40センチほどのながーいシッポがあることだそうです。

いろいろな動物がいるものですねぇ。
情報をありがとうございました。
 
 

2009年06月05日(金)
睡蓮の気持ち

 
毎朝、毎夕、娘ナナのスクールバスを待つために、村の池の前に立つというのに、ちっとも気づきませんでした。この夕方も、もう3分ほどバスを待っていたというのに目に入らなかったのは、濃いサングラスのせいでしょうか、それとも、自分の心の中の結び目を解くことに囚われていたからでしょうか。

同じ村のレアちゃんのパパもいつものごとく娘を迎えに家から出てきました。そして、ビズをするために顔を交差させたとき、彼の頬越しに目に飛び込んできたのが、池に浮かぶこの色でした。

「あっ、いつの間に!」

nenuphar2.jpg


いつのまにか、池には一面の睡蓮。
カエルたちが、こぞって飛び込みプールをしていました。

nenuphar1.jpg



村の池のまわりには、もちろんバス停なんて表示はありません。
でも、小型のスクールバスは毎日決まった時間にやってきて、池の前の決まった位置に止まります。
池の前に誰もいないと、そのままブイーンと音を立ててバックして、10メートルほど後方の我が家の前までやってきてくれます。そして、運転手さんと子供たち全員が家の窓の中をのぞきこむようにしてほんの少しだけ待ってくれるのです。長男のトトが幼稚園の頃から(今はもう中学1年!で彼はスクールバスは卒業しました)お世話になっている運転手の女性ドミならではの親切なサービスなのです。

そういえば、トトが帰ってきてこう言ったことがありました。
「ドミがね、バスの中でみんなに向かって言ったんだ。『トトのママは、言葉も文化も違う国からフランスに来て、最初は本当に大変だったんだけど、今では言葉も覚えてちゃんと暮らしていて、とってもがんばってるんだよ、エライんだよ。』って。」

「えっ、そんなこと、バスの中で言ったの?」 びっくりして聞き返しました。
彼女とは「ボンジュール(こんにちは)」と 「アドゥマン!(また明日)」を律儀に繰り返す挨拶がほとんどで、そんな風に私を見てくれているなんて、知る由もありませんでしたから。
晴天の霹靂というよりは、雪空の虹、というにふさわしい驚きでした。

「そうだよ、みんなに向かって言ったんだ。」 と、トトがしっかりと、明るい口調で言いました。他の母親とは違う種類の苦労をしている母を自分の一部としても感じ取っていただろう彼にとっても、それがどんなに自信づけになったことか、容易に想像できました。
「なんで、そんなこと、急に言ったのかしら?」
「さぁ・・・」トトも首をかしげていましたが、大して気に留めてはいませんでした。

胸が一気に熱くなりました。
温度が急上昇して、膨張して、
ざわざわと波立って、胸に咲いたあの時の花は・・・睡蓮だったのかもしれません・・・・・
そして、水面下で見えなかったやさしい言葉が急に浮上してくるのも・・・睡蓮のよう・・・

真夏日のような太陽のもと、一気に明るく顔を出した大きな睡蓮たちを眺めながら、ふと、そんなことを思い出したのでした。


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