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2006年12月28日(木)
クリスマスの食事

 
いつも、テーブルセッティングを楽しんでしてくれている子供たちのおかげで、心地よいテーブルが出来上がりました。
お皿やグラスなどのセッティングはもちろんですが、誰がどこに座るか、ネームカードを書くのも、それを配置するのも、全部彼らの配慮にまかせます。
松の実とヒイラギのデコレーションも、ちりばめられたお星様も、彼らのかわいらしい工夫でした。気がついたら、こんなテーブルが出来上がっていて、さぁ、後は食べるだけ!
一年の締めくくり、家族親戚集まって、プレゼントを持ち寄って、美味しいものいっぱいお酒もいっぱいお腹いっぱい笑顔もいっぱい。

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こういう賑やかな家族行事が大好きです。
みんなでテンションが高まって、女たちはわいのわいの言いながら食事の支度をして、男たちはワインの準備をしたり野菜を運んだり。その勢いのまま話をするのと食べるのとで口を動かすのが忙しく、あっという間に数時間が過ぎていきます。

私が育った家庭は、そういうものとはほとんど無縁でしたので、いつも言うに言われぬ寂しさを抱えていました。父は長期的な単身赴任で不在、母と二人の食卓は外食が中心でした。お正月も親戚や家族揃って過ごした記憶がありません。(忘れてるのかもしれませんが、そのくらい印象にないです。)
きょうだいがいたらなぁ、身近な親戚がいたらなぁ、と何度子供心に夢見たことでしょう。
それがこうして、こんな遠くまで来て思いがけず、望んでいた「家族」が出来たこと・・・そして手作りの食事を分かち合えること・・・子供たちにも大家族の雰囲気を体験させてあげられること・・・その幸せと感謝をしみじみとクリスマスの時期に感じます。
クリスマスはこちらの人にとっては、日本のお正月行事のように家庭行事ですから。
夫の親戚たちは、10年前初めて会ったときから気持ちが通じる暖かい人たちでしたが、それからも不思議なくらいちっとも変わらない家族です。
これからも全員が健康で、出来るだけ長く毎年この食事を続けることができますように。。。
それが私にとって最大のクリスマスプレゼント。


さて何を食べたかというと・・・

皆様、覚悟はよろしいですね(笑)。
注意:満腹の時には見ないで下さい。
目から来るコレステロール防止のため(?)、ごく一部のメインだけご紹介します。
この他、スモークサーモン、生ハム、付け合せの各種野菜、栗、チーズ盛り合わせ、なども胃に収まったことをご想像下さい。
尚、食事時間は各回4時間はかかります。
3日間、食べるために生きているようなものです(笑)。


一日目

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前菜には太巻きを作りました。こちらの人は本当に太巻きが好き。いろんな機会にいろんな人に食べさせましたが、必ずリクエストをもらう人気者です。時々自分が、日本代表太巻きマシーンになった気持ちがします(笑)。でもこの太巻きを美味しいと言って食べてくれる人とは良い関係が築けることは経験済みです!

以前ひとりだけ、海苔が嫌いだと言って海苔をはがしながら食べた女性がいましたが、はがすのにとっても苦労していました(∩_∩;)。(もちろん彼女とはなぜか疎遠になりました。笑)

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大叔母さんが用意した鳩肉。いい色に焼けているでしょう!
隣に座っていた叔母さんが、太巻きを11個も食べてしまった後でこのお肉と付け合せの野菜を食べながら、「これ以上食べたら死んじゃう!」と叫んだので、思わず笑ってしまいました。

二日目

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テーブル中央にあるのは、フォアグラ。
フォアグラを切る役目はわたくし。
大叔母さん 「分厚くしっかり切ってね。」
義母 「あら、だめよ!薄ーく切って、フォークですくって食べるのがエレガントというものよ。」
大叔母さん 「だめだめ、ある程度厚くするものよ。」
義母 「分厚くしてパンに塗って食べるなんて、田舎者の食べ方なのよ!」
叔母さん「分厚い方が私は美味しいわ。。。」
大叔母さん「ほらね。」
義母「厚いのと薄いのじゃ味が雲泥の差よ。」
私「じゃ、二種類切りますから。薄いのはお義母さん用、他の方は分厚くしたのをお好きなように取って下さいね。」
男たち「分厚いのをくれー」
フォアグラ一枚切るのでも、それぞれの趣向がぶつかり合って、面白い瞬間です。

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焼く前に義母が処理している姿。中から砂肝やレバーが出てきます。長い首(右上)も義父の好物。
焼いた後、写真に撮るのを忘れました。あんまり美味しくて(笑)。
叔父さんが持ってきた鵞鳥です。焼き方加減が成功したのと、そもそもの質が良かったのと、両者がかみ合ったのでしょうが、やわらかくて程よい脂身、口の中でとろけるようでした!

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キノコ炒め。秋から大叔母さんが冷凍しておいてくれた、セップとオレイエット。オレイエットはセップよりも高級なのだそうですが、セップの方が歯ごたえがよくて私は好き。

3日目

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もう3日目になると、胃が拡張しています。お腹は空いていないはずなのに、入ってしまう恐ろしさ。
テーブル中央、鴨肉のサラダ。

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シャポン。食用として太らせた去勢鶏、と辞書に書いてありました。大きな鶏肉。確かに大きい。鶏よりふた周りくらい太いです。
大叔母さんが持ってきて、義母に焼く役目を任命しました。
大叔母さんはお目付け役です。

義母「(オーブンをのぞきながら)あぁしまった、焼きすぎたかも。。。」
私「シャポンを焼く責任は重大ね。」
義母「あぁこのプレッシャー!わかってくれる。」
大叔母さん「(やって来て)こんがり焼けてないわね。いつオーブンに入れたの?」
義母「これでもう、七度目に焼汁をかけてるところですよ。七度目。十分焼けてるはずよ。」
大叔母さん「色がまだまだねぇ。これじゃ食事に間に合わないんじゃないかい。シャポンは焼き加減が命よ。」
義母「貴女のかわいいシャポンなんですから、ご自分で面倒見て下さいよ。」
大叔母さん「それがシャポンは焼いたことがないのよ。」
二人で肩をすくめあう。
叔母&私(ノー天気仲間)「どんな風に焼けたって美味しいに決まってるわよ!」
大叔母さん「(焼きが命、という顔)」
早口で軽口を叩きあいながらの、漫才料理です。

3日間で食べたビュッシュ

(あと2本、撮り損ねました)
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もう、甘いものとお肉は当分いりません。。。
しばらくはベジタリアンな日々を送ります。
でも、どれもこれも美味しかった!



 
 

2006年12月19日(火)
ラ・プール・オ・ポとアンリ4世

 
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(写真はウイキペディアより拝借しました。)

こちら、アンリ4世でございます。
先週、お誕生日を迎えたようでございます。
タイムリーでございましたね。
ちょうど前回、ラ・プール・オ・ポの話をしたばかりでしたものね。

いきなり何ですかこの方、って?
この方、フランスは名高きブルボン朝の初代の王様なのでございます。
頃は16世紀末、プロテスタントとカトリックに分かれ宗教戦争で泥沼と化していたフランスに、ナントの勅令というものを出して、信仰の自由を認めた方なんでございます。これによって両者が和解して、安定したフランス国家を長きに渡り統治した方だそうです。
最初の結婚の相手である王妃マルゴ(ヴァロア朝の王とカトリーヌ・ド・メディシスの娘)との間には跡取りがおりませんでしたが、後にメディシス家のマリー・ド・メディシスと再婚しルイ13世をもうけました。
かなりの女好きで、マリーは苦労したそうですが、国の統治においては人気があり評判の高い王様なようです。
セーヌ川のポンヌフを造ったのもこの方なんですね。

・・・それで話を本題に戻しますと、ラ・プール・オ・ポ
ラ・プールは鶏(正確にはめんどり)、オ・ポは壷で。つまり壷(土鍋)で煮込んだ鶏ということで、鶏版ポトフー、ブイヨンの中で野菜と鶏をコトコトと煮た家庭料理なのです。
単なる鶏鍋ジャンか、などとあなどってはいけませぬ。
なぜって、この料理、前述のアンリ4世が王としての威厳にかけてのたもうたのです。
「世の治世において貧しい農民はひとりもいさせぬ。毎日曜にラ・プール・オ・ポが食卓に載るべし。」 (ラ・プール・オ・ポを毎日曜食べられぬほどの貧しい農民はいさせぬぞよ。当時、お肉を食べられたのは君主か領主かというくらいの贅沢品だったのだそうです。だから民にとってはこれは夢の超高級料理だったのですね。それが毎日曜に・・・と願をかけたところがスゴイ。
なんという気概でございましょう。
民の胃袋にまで配慮したのですから、すばらしい王様ですね。
さすが、「旨い料理と旨いワイン、これぞ地上の極楽」、との名言も残しているだけのことはありますが、それが上流階級のみならずすべての民が味わえるように、と願ったのですね。
「パンがなければブリオッシュを食べたらいいじゃないの」と無邪気に言い放ち民の怒りを買ったマリー・アントワネットとは、下々との現実感との結びつきが違うようです。
現フランス政権も参考にしてほしいものです。

確かに栄養バランスの取れた一品ですから、これを少なくとも毎週末に食べていれば健康を維持できそうですね。そしてこのお言葉から、どうやら17世紀のフランスから農家の中2羽放し飼いにする習慣が始まっていたとわかるそうです。(2羽は冗談です(∩_∩;)

以来、この料理は現在に至るまで国家統一の象徴として、伝説的な一品になったとのことでございます。

さて、作り方。
ファルシーにしたり、ソースをかけたり、いろいろバリエーションがあるようですが、シンプルなのはこんな感じじゃないでしょうか。

材料

鶏一羽
たまねぎ2個
ポワローねぎ3本
にんじん4本
大根5本→ カブ5個 
セロリ
ローリエ
パセリ
キノコ400g
粗塩、こしょう
米(好み)
ホワイトソース

作り方

冷水で鶏をさっと洗い、鍋に入れ、隠れるくらいの水を張る。
ローリエ3枚、塩こしょうをして火にかける。
にんじんと大根(だからカブだってば。)を入れる。
30分煮た後、ポワローねぎ、たまねぎを加え、さらに30分煮る。
米を炊くためにブイヨンを少し取り分けて、さらに15分煮る。
キノコは別にフライパンで炒めホワイトソースと混ぜる。
米をブイヨンで炊く。
全部をお皿に添えて、熱々を召し上がれ!


(上記時間は圧力鍋で調理した場合。普通のお鍋で煮ると、もっとかかると思います。)

*(12/22)

私も昨夜作ってみました。灰汁を取りながら、コトコト2時間。
入れたのは、鶏、ニンジン、ポワローねぎ、大根、ナス、菊芋・・・・・・
って、全然レシピと違う!(笑)
あっという間に完売御礼。体が温まりました。
ブイヨンが美味しいので、今日はこの汁でラーメンを作ってみようかな。

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2006年12月11日(月)
ラ・プール・オ・ポ

 
1年の最後の月になると、なぜかなんとなく、したくなることがあります。
それは、ビジネスランチ。


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普通はしたくなってするものじゃなくて、しなくてはならなくてするものでしょうけれど、この場合は違います。だって相手は夫ですから。
「ビジネス」じゃなくて単なる「ランチ」と言えば話は早いのですが、そこがミソです。
週末に二人で一緒に出かけるのではなくて、バカンスで一緒にランチするのでもなくて、平日の昼に仕事の合間に外でするランチだから、です。
私も仕事で夫の職場の近くに出るときはグッドタイミングですが、そうじゃなくても、時間を示し合わせて彼の職場の近くまで出向きます。
待ち合わせをして、少し待ったり待たせたり・・・それから急ぎ足でレストランに行くのです。

日常の生活では、一緒にいるか、一緒に家を出るか、のどちらかが圧倒的に多いので、「外で待ち合わせをする」ということは思いの外わくわくする出来事です。恋愛時代のデートを思い出しませんか。
仕事の合間にキビキビと待ち合わせ場所に現れた相手を見るのは、お互いに新鮮な印象。1時間という限られた時間内で、気持ちが集中して、普段家では話さなかったこと/話せなかったことなども違う気分で話せてしまうからとっても有意義なのです。

季節を問わず、たまにしたくなるものですが、なぜか1年の終わりとなると、締めくくり感が湧いてくるせいでしょうか。このビジネスランチデートがしたくなります。
もともと、滅多に家族で外食をしない我が家、バカンス中ですら基本は自炊なので、「レストラン」と聞いただけで恍惚とお祝い気分になるせいもありますが(笑)。

そんなとき、クレルモン・フェラン市にある「Chez Jonathan」というレストランに行ったことがあります。前身は「ビストロガストロ」と言って、その時代から贔屓のビジネスマンも多く、美味しいとのうわさはいろいろなところから耳にしていました。働き者の奥さんの美由紀さんは日本人、男前のシェフは韓国出身フランス人のジョナタン。

残念なことに私はその後も滅多にクレルモンに行かれませんでしたし、美由紀さんとお話しする機会もほとんどなかったのですが、同じオーヴェルニュで頑張っている日本人女性がいる・・・ということが、どんなに心ひそかに強く支えになっていたかしれません。

それが、おととしの暮れだったかしら、久しぶりにクレルモンに “上京”すると・・・・・・・・ない!!
見知った看板はあるべきところにありませんでした。店の名前は様変わりして違うレストランになっていました。
愕然と目を疑いました。一体どこへっ????
中の店員に聞いてみると、「日本へ行ったそうですよ。」
に、日本へ!!
その瞬間、おいてきぼりにされたヘンゼルとグレーテルのような気持ちになったものです(泣笑)。
かつて知った店がないことを知ると、突然街が味気なく白々しいものに思えてきました。

でも、その後まもなく嬉しいニュースを知りました。東京の池袋でオーヴェルニュ料理レストランを開店したということです。
クレルモンはさびしくなってしまったけれど・・・でも、きちんとしたオーヴェルニュの味が東京に行ったということは、また違った喜ばしい意味でしみじみとします。
頑張っている美由紀さんとシェフの姿が目に浮かびます。
そしてそのことが私の心を熱く励ますのです。

もっと早くにご紹介したかったのに、こんなに遅くなってしまってごめんなさい。

ラ・プール・オ・ポ」 のブログ 

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『ラ・プール・オ・ポ』は家庭料理の名前ですが、私も以前フランス人宅で出されて美味しかった思い出のある一品です。
次回は、池袋のこのお店でビジネスランチデートが出来たらいいな♪