日本の春がゆるやかに軽快に冬の終わりを告げるのに比べて、ここオーヴェルニュの春の訪れの唐突さは、いまでも毎年目にするたびに驚いてしまいます。文字通り「一気」なのです。
それで私にはいまだにこれが「春」なのか「初夏」なのか、わかりかねてしまうのです。
プリュニュスといわれている、去年お届けしたこちらのサクラは、冬のコートも脱がない間に枯れた野原や田舎の町を華やかに彩って、もうとうに散ってしまいました。おそらく、あれが春だったのでしょう。
だとしたら今は初夏の始まり。でも、これは・・・
こんなところにひっそりといたのね。
待っていてくれてありがとう!
何と言う種類かしら。
「こんにちは、日本・・・」と話しかけてみました。
淡いピンクの花びらの色は、まさに私がニッポンの美を思い出す色合い。
桜を見たら、日本の鬼だって西洋の妖怪だって
微笑みを浮かべたくなるに違いありません。
どうしてこんなにも、優しい気持ちで満たしてくれるんでしょうね!
ただ、そこにいてくれただけで、あ り が と う。
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